宅建試験とは?令和7年度最新試験情報を合格者が解説します

宅建

宅建に興味はあるけどどんな資格試験なのかな?合格したらどんなことができるのかな?どういった勉強をすれば良いかな?こういった疑問に答えます。

この記事を書いている僕は3浪で元銀行員、令和6年度宅建試験一発合格しており、他にもファイナンシャルプランナー1級他多数の資格を保有しております。こういった僕が、解説していきます。

宅建士とは?何ができる?

宅建士とは宅地建物取引士の略称となります。平たく言えば不動産取引のプロです。そして弁護士や司法書士にそれぞれ独占業務があるように、宅建士にも独占業務があります。そのため企業勤めの場合は高収入が期待でき、また起業独立の道もあることから人気の資格試験となります。

具体的な独占業務は大きく分けて3つあります。

  • 重要事項説明書(35条書面)の説明
  • 重要事項説明書(35条書面)への記名、押印
  • 契約書(37条書面)への記名

より詳しく見ていきましょう。

重要事項説明書(35条書面)の説明・記名・押印

重要事項説明書とは平たくいうとお客様が物件を検討するために必要な情報を記載した書面となります。幅広い説明事項がありますが、例えばこの物件は権利関係はどうなっているかな、この契約において損害賠償額はどうしようかな、といった具合です。

不動産は人生でトップクラスに高い買い物です。しかし多くの人は不動産の素人です。その素人の買主(借主)がしっかりと重要事項を理解した上で契約締結できるよう説明する義務があります。

またその書面には宅建士の記名、押印も義務づけられています。

契約書(37条書面)の説明

実際に物件を契約する際は、契約書を取り交わします。こちらも記載事項は幅広いですが、例えば支払金額、引渡し時期、住所など、といった内容を記載します。

こちらの記名も宅建士が行わなければなりません。

宅建試験とは?

宅地建物取引士という国家資格を得るための試験です。

近年は20万人強の受験者数があり国内でもトップクラスの規模の資格試験となります。

令和6年度宅建資格試験のスケジュールについて

詳細は一般財団法人不動産適正取引推進機構 のサイトをご確認ください。

要約すると

✔︎試験日時:令和6年10月20日(日)13時から15時まで(2時間)
※登録講習修了者は、13時10分から15時まで(1時間50分)

✔︎合格発表:令和6年11月26日(火)

✔︎試験申込:インターネット申込→令和6年7月1日(月)9時30分から7月31日(水)23時59分まで

      郵送申込→令和6年7月1日(月)から7月16日(火)まで

✔︎受験手数料:8,200円

まず試験は基本的に一年に一回ということです。(コロナ禍の際は複数日程が用意されておりました)

例えばファイナンシャルプランナーの試験は年に複数回実施がありますので、万が一合格できなかった場合でも数ヶ月後にもう一度受ければ良い、と思えるのである意味気軽に受験できます。

一方で宅建は一年に一回ですので万が一合格できなかった場合はまたあと一年も勉強か、、、となりモチベーションを保つのが大変となります。

試験内容は?

試験時間は120分の全問マークシート。問題数は50問です。出題範囲は民法等14問・宅建業法20問・法令上の制限その他8問の合計50問出題されます。

試験中は途中退席が基本禁止となります。上記記載の通り120分と試験時間も長く、また早く解き終わったから帰ろう、とは出来ないです。どうしてもトイレに行きたくなった場合は挙手をして行きましょう。実際に試験中はそのような方々を見かけました。

受験資格は?

特にありません。日本国内に居住する方であれば、年齢、学歴等に関係なく、誰でも受験できます。

令和6年度の合格最低点・合格率

詳細は令和 6 年度宅地建物取引士資格試験結果の概要 をご確認ください。

要約すると

✔︎令和6年度の合格最低点は37点

✔︎合格率は18.6%
となります。

資格自体の難易度

試験実施概況(過去10年間)によると

過去10年の合格最低点は31〜38点、合格率は13.1%〜18.6%となります。

それを考慮し他の資格試験と比較すると難易度としては「中」といったところです。

試験を受けるにあたって、コロナ禍以前に合格した人からは「1ヶ月本気出せば受かったよ」「宅建てそこまで難しくないでしょ?」といった声がよく聞こえます。ただコロナ禍以降受験生のレベルは間違いなく上がっております。おそらく「家にいても暇だからせっかくの機会だし宅建でも受けてみよう」といったところでしょうか。先程も記載しましたが、令和6年の最低合格点が37点です。74%以上正解しなくてはなりません。

決して簡単な試験ではない事をご理解ください。

宅建資格を取得するメリットは?

宅建試験を取得するメリットは、3つあります。

  • 就職、転職に有利
  • 収入が上がる
  • 他の試験勉強への意欲につながる

就職、転職に有利か?

「これから就職活動をするにあたって宅建を取得していたら有利になりますか?」といった質問を大学生から受けることがあります。私の人事部時代の経験からするとこれは有利となる可能性があります。

その理由として「この〇〇業界で▲▲の仕事をしたいので、そのために宅建を取得しました」といったように志望動機をよりリアルに語ることが出来るためです。

次に転職において有利か、についても結論から言うと有利だと考えます。

転職市場でも即戦力採用している場合と、ポテンシャル採用している場合があります。前者は当然前職の実務経験を買われているわけですので既に資格は持っている前提です。重要なのは後者のポテンシャル採用でして、「歓迎資格 宅建」といった求人も多くあります。キャリアチェンジをしたい場合にも有利となる可能性が高いことから、ぜひチャレンジ頂きたい資格試験です。

収入は上がるのか?

資格を取得した場合、収入は上がることに期待できます。

お勤めの企業によっては資格手当が出る場合があります。月の加算額は数千円〜数万円と企業によって様々ですが仮に1万円としても年間12万円、10年勤務すれば120万円と大きな金額となります。

また先程の就職、転職に有利か?に記載した通り、希望の就職先に就いた場合、収入の大幅アップを実現した例も多くあります。

他の試験勉強への意欲につながる

宅建の試験後には、「次は何の資格取ろうか?」といった会話が多くみられます。宅建試験に合格するという一つの目標にむかって勉強する中で、努力が習慣化されている人が多いのです。だからこそ、その努力の習慣化の次のターゲットを探し始めます。次の具体的な資格試験の例を挙げると

  • ファイナンシャルプランナー
  • 行政書士
  • 賃貸不動産経営管理士
  • マンション管理士

この辺りは目指す人が多くいます。

金融機関にお勤めの場合、ファイナンシャルプランナーとのダブル合格をすることで幅広い客層に対応できるようになるでしょう。また、宅建試験の出題範囲である民法に興味を持った場合、行政書士を目指すことで民法を深掘りしていくのも良いと思います。

いずれにせよ、宅建取得の過程で得た努力の習慣化は今後の自分自身の人生を豊かにしてくれますので大切にしていきましょう。

まとめ

  • 宅建士とは独占業務のある人気の資格であること
  • 宅建試験は年に一回・合格率15%前後・合格ラインは75%前後の正答率が必要。充分に合格を狙えるが、年々受験生のレベルが上がっており、一昔前のイメージでサラッと合格できる試験ではない
  • 宅建取得に挑戦するメリットは充分にある

となります。いかがでしたでしょうか。

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